警告。(笑)
今回の手術が結構面白かったので、そのネタで書こうと思うのですが。でもちょいとナマナマしい話になりますので、その手の話がニガテな方は、この先は避けておかれた方が賢明であろうかと思われます(ぺこり)。
よろしゅござんすか?
よろしゅござんすね??
さて、それでは。
え〜、今回私が受けて来たのは、内視鏡的大腸ポリープ切除術、というものであります。要するに、内視鏡でずずいと患部のとこまで入って行って、観察をしつつ同時に内視鏡の先端から出して来た七つ道具(あくまで例えね。さすがに七つはないかと…いやあるかな?どうだろう)を使って、高周波電流で灼き切るとゆー処置を行うというものなのですね。
腸の内部というのは、意外なことに神経は通ってないのだそうで、局部麻酔すらなしで行われました。当然こっちの意識はハッキリしてるわけですし、更に私が手術を受けた病院では、本人もモニターで逐一腸内の様子を見ることができたのですわ。私はそういうのも全然平気なので、すっかり興味津々でばっちり全てを見て参りました!(笑) …それはいいんだけど、私の腸ってば人より長くて複雑な曲がり方をしてるらしく、やっぱり今度も患部の傍まで入っていくのがもう大変!(><)
前回検査の時の先生もヘタっぴだったわけではないと判明。逆にとても優しく丁寧なタイプであったのだそうで、手術の前日主治医の先生にも、「その先生でそんなに辛かったってことは…やっばいなァ〜〜〜〜〜(苦笑)」と言われてしまいましたよ。いやそんなこと言われても〜。ヤバいのはアタシです、センセ…(冷汗)
それでもこちらも二回目ともなるとハラも座るというか、「お、この辺はこないだも!」「くーっここを越えれば楽になる筈っ!」と先が読めるようにもなってましたので、主観的な辛さは前回ほどではなかったです。
(例の事前に飲むアレも、だんだんコツがつかめて楽に飲めるようにもなってきましたしね。前回は結局2.5リットル飲みましたが、今回は1.8リットルの時点でOKが出たのですよ。勝利!)
こんなことに慣れるのもどうよと思いつつ、それでも結構ヘーキになってきたのは有難いかも。なにせこれから定期的に検査は受けなきゃならない身分になっちまったですからねぃ(^^;)
さて、そんなこんなで、多少の苦痛はあったものの。
腸内をぐんぐん奥へと進んでゆく映像をモニターで見ながら、なんとなく気分はミクロあどべんちゃー(笑)。前回もなんだか感心してしまったのですが、腸の中って意外な程白くて綺麗なのですよねー。なんとなく、臓器の中って生々しく赤いもんだと思い込んでましたので、あれは新鮮な驚きでした。
時折お腹が突っ張るような痛みに耐えつつ進行を見守るうちに、前方に「出たな怪物!」な感じでどよ〜んとたゆたうポリープが見えてきまして、いよいよ処置に入るわけです。
「たゆたう」ポリープってどういうものかと言いますと、今回の私の場合、キノコよろしく長い茎の先っぽにポリープがつながっている(正確には、ポリープに引っ張られて正常粘膜が長く茎状に伸びてしまっている)という形態だったのですね。で、そういう場合は茎の中に血管が通っている場合が多いのだそうです。なので、茎の根元の方をクリップみたいなものでバチンバチンと止めておいて血の流れを止め、その上で先っちょに輪っかのようなものを引っ掛けてそこに電流を流し、ぷっちんと灼き切るわけです。(クリップはそのうち勝手に外れて排泄されるらしい。)
「じゃあ処置しますねー」との先生の声に続いて、モニター内でポリープがぶちんと切り取られた…ところまでは良かったのですが。その後からやっぱしちょっと出血しちゃったのですわ。先生が「うわ、やっぱり出たか!」と言いつつ、速攻止血処置。大庭は割と血も平気な方なので、さほどパニクることもなく、「おうおうおう、うまく止めてやって下さいよぅ〜」という気分でモニターを見つめること数分。あっちもこっちもこれでもかー!というくらいクリップ留めして、そこらに流れた血も綺麗に吸い出し、よーやく処置が終わりとなったのでした。やれやれ(^^;)
この間、別に痛みもなーんにもないというのが、奇妙に他人事のよう。ただ、クリップ留めする際に「バチン」「バチン」という衝撃というか振動が伝わってくるのだけが感じられて、「おお今まさに私のハラの中でこのよーなことが行われているのか」と、妙に感動していた呑気な大庭だったのでした。
それでもやっぱり手術は手術、それなりに体に負担はあったようで、術後はず〜っとぐったり寝てばっかりいましたね。先生からも「こういうケースではやはり出血の危険があるので、一日退院は待ちましょう」と言われちゃうし、そのまま連泊決定。
出血止めの点滴をずっと受けていたので、そのせいで眠かったというのもあるかも知れませんが、ほぼ丸二日というもの、うとうとうとうと寝て暮らしておりました。
(そして起きてる時には、プリントアウトして行った「Happily Ever After」をつらつら読み返してた。最後の盛り上がりをどうするか〜とか考えながら、またうつらうつら…。いくらでも好きなだけ寝ていていいし、食事は勝手に出てくるし、結構いい生活してたなあ!/笑)
ちなみに今回は6人部屋だったのですが、周り中なぜかみ〜んな心臓疾患のおバアちゃまばっかしで。「寂しい、帰りたい」と泣いちゃう小っちゃなかわいいおバアちゃんとか、お見舞いに来た旦那さんにずーっと小言を言い続けるおバアちゃんとか、朝まで元気満々だったおバアちゃんがいきなり容体急変して緊急手術からICU入りになっちゃうとか(心臓はやっぱり怖いな〜っと実感)、なんだか数日で色んな人間ドラマを見てきてしまいましたー。
お医者様も看護婦さん(今は看護師さんとゆーらしいが)もみんなすごく親身な感じで優しくて、いい病院でしたわ。設備も綺麗で気持ち良かったですしね。
でも病院食ってもっと薄味なのかと思っていたらば、意外としっかり味がついてたのでびっくりした(笑)。ま、隣のおばあちゃん達は「味がない」とか嘆いていたので、高血圧な人には減塩食になるとかの違いがあるのかなとは思いましたが。
何にせよ、初の入院生活は色々と興味深かったです。
今回私は、放っておいても大丈夫なことは大丈夫、という程度の良性ポリープを取ったわけですが。
一般に今大腸ポリープっていうのはどんどん増えていて(食事が欧米化してるので)、その中にはガン変してゆく危険なものというのも結構あるそうなのですね。ただし、粘膜の上っ面の辺りにできる為、初期の良性腫瘍のうちに取ってしまえばガン化の心配は全くないのだそうで、その点でも検査というのがとても重要なのだそうです。
私の場合はたまたま人間ドックで「便潜血反応」というものが陽性に出たので内視鏡検査を受け、その結果腫瘍とも言えないようなイボ(ただし少々大きめなので念の為取った)が見つかったっちゅーことだったのですわ。
でもね、普段からベンピがちで、一度でもベンちゃんにうっすらとでも血がついていたことがあるという人は、「痔だろう」なんて決めつけずにちゃんと検査受けた方がよいです。大庭はたまたま人様よりも腸がラビリンスしているようで多少苦労しましたが、普通の人はちゃんとした専門医に検査してもらう限り、そんなに苦痛はない筈です。…ま、あの腸管洗浄剤二リットルというのは、誰しも避けられないんですがね…(^^;)
せっかくこういう体験したことで色々知りましたので、この場を使って申し上げます。皆様ももし「ひょっとして…?」と思うようなことがあったら、どうぞ怖がらずに検査を受けて下さい。初期であればあるほど、そしてこっちに体力があればあるほど、その処置は安全で楽に済むものですから。(小さな良性のものだったら、取らなくてもいいよって言われることが多いそうですしね〜♪)そして大庭と内視鏡友達になりましょう!(爆)
なんだか長々と書いて参りましたが。
一応、一日退院が延ばされるくらいには出血の危険があったことですし、帰宅後もあまり家事など頑張り過ぎないようにというお達しも出ていますので、しばらくはなるべく安静にしつつ、ゆるゆる復調を図ろうと思っております。
なにはともあれ、多方面にご心配もおかけしましたが、なんとか無事終わりましたことをここにご報告申し上げます(深々)
(2/28/03)