怒濤の引越しからちょうど10日。片づけの方も、なんとか先が見えてきたという感じでしょうか。いえ、まだまだ家中にダンボールが転がり、いかにも「引越し中ー!」という雰囲気はいまだ濃いのですが。 実は大庭家としての引越しは、回数だけは結構経験していたものの、国内引越しというのはこれが初めてだったのですね。これまでは、「これは国内トランクルーム行きでこっちはアメリカ行き」とか、「まずはトランクルームの荷物だけ受け取って、それを片付けつつ船便を待つ」というパターンばかりだったので、今回は何かと勝手が違いました。
一番違ったのは梱包が妙にあっさりであったこと。割れ物なんかはそこそこちゃんとくるんでくれましたが、「えっ、こんなのそのまま持ってくの?」とか「ええ? 箱からこんなにはみだしたままでもいいの?」とか、結構アバウトな荷造りでちょっとびっくり。しかも箱には名前も通し番号も打たずにそのまま行くー?
それまでの引越しでは一つ一つの箱に番号を打ち、保険をかける為に中身のおおよその金額をリストアップまでさせられてたんですけど。そりゃ勿論海外引越しとは違うのでしょうが、違い過ぎてちょと不安。うーんうーん、そういうもの? 今回大規模マンションの一斉入居で現地はごった返すこと必至なのに、こんなんでほんとに大丈夫なわけ??(ちなみにやっぱりよその部屋の荷物がうちに紛れ込んできたりもしていたし、いい加減な積み方をされてたスタンドの笠が壊れてもいた。ぷんぷん)
ともあれダンナと二人、そこはかとない不安を抱えて見守る中、ピストン輸送でどんどん運び出される箱箱箱。──ええ、個数はやっぱりものすごーくあったみたいです。下手したら200近くまで行ってたかも。結局、トラック二台分ぎっちりがっちり詰まってたもんなあ。タンスも食器棚も食卓もローボードも処分して行ったっていうのに。うちってやっぱり荷物多いんだ〜と実感しましたです。道理でひと部屋ずっと荷物部屋として潰れてたわけだよ…(^^;)
今回、引越し日そのものは16日だったんですが、なにせエレベーターの順番待ちが大変なので朝なるべく早めに着いておきたいという事情もあって、15日のうちに宵積みで大半の荷物を積み込み、翌朝布団と身の回りの品だけ積んで速攻現地へGO!という運びとなったのでした。
そしてその16日当日。
新居もたいして広いというわけでなし、一応覚悟はしていたものの、やっぱりどかどか運び込まれるパンダマークのダンボールにあれよあれよという間に席巻されて、どの部屋も文字どおり天井に届くまで完全にパンダ軍団に占拠されてしまいました。…いえ、正確には帰国してきた時の黒猫屋とかトランクルームに入れてたペリカン屋の箱とかもあったのですが、圧倒的にパンダの印象が強かったもので…。
さすがに一歩も入れない状態になった書斎には、引越し屋さんも「これじゃ整理もできないですから、ちょっと廊下に出しましょうか」と、なんとか人間一人すり抜けられるだけのスペースは開けてくれたのですが。それでも倉庫もかくやの真っ暗状態であることには変わりはなく、最初に見たときには本気でくらっと目眩がしましたわ(^^;)
で、引越し業者がさーっと波が引くように帰っていった後には、ボー然と取り残された大庭とダンナと、揃いも揃ってにまにまにまにま笑い続けくさる大量のパンダ軍団。
「…パンダ嫌いになりそう…」
「全くだ…」
そんな会話を一言交わし、大庭とダンナはそれぞれカッター片手に、敢然と段ボールの山に闘いを挑んだのでありました。
昨日詰めたばかりの箱をすぐに開けるというのも初体験で、こりゃー確かにあんまりきっちり梱包してたらかえってなんだか参っちゃうよなあと納得しつつ、黙々と中身を出してはダンボールを解体して畳むという作業の繰り返し。──しかし開けても開けても減らないんだこれが!(泣)
「ほんとにパンダ嫌いになりそうだな」
「…もうなってる…」
ええ、逆恨みです。わかってるんです。わかってるんだけど小面憎いのよこの顔がー!
くっそー、絶対退治してやる。今回こそは一箱残らず根絶してやる。
頑張れ大庭ーっ、あと四分の一くらいだーーー!!!(><)
(3/26/03)