阪神タイガースリーグ優勝おめでとう!というわけで、行ってきました御堂筋パレード。 御堂筋ならとことこ歩いて20分くらいで行けますので、割とのんびり9時半くらいに家を出ました。その時点では天気は曇り。空の明るさから見ても、1〜2時間ならせいぜい小雨がパラつく程度で済むんじゃなかろうかと思われるような感じでありました。一応折り畳み傘は持って出ましたが、正直なところ、使わなくても平気なのじゃないかしら〜なんて思っておりましたのです。
TV・ラジオで生中継があると聞いていたのでしっかりビデオを仕掛け、携帯ラジオもそれぞれ持って出ることにしました。そしてやはりせっかくですから、カメラとうちにあったミニ球団旗も持っていざ御堂筋へ。
途中、市役所の方向からどんどん人が流れてくるので、「ああ、もう人の流れをこっちへ誘導するくらい混雑しちゃってるのね」と思いまして、素直に南の方へと足を向けました。何と言っても阪神ファンのことですから、この日のために各地から大勢やって来ていることだろうし、いい場所を取るための徹夜組が出ていたって不思議じゃないし、別に市役所前でのセレモニーはラジオで聞ければいいやと思ってましたので。
ユニフォームや応援グッズに身を固めたファンから、すっごくフツーの年輩夫婦という人までさまざまでしたが、とにかくすごい人数ではありました。途中、新聞社が配っていた小旗が欲しくて人波の後ろから一生懸命手を伸ばしたんですけど、あっという間に周囲に奪いつくされ、手にすることはかないませんでした。残念(^^;)
犬用ユニフォームをきっちり着せてもらった犬も何匹か見ましたわ。「かわいい」「かわいい」と注目されて、飼い主も当の犬自身ももなんだかとても満足げでしたね〜(笑)。
そうこうしながら、だいたいコースの最初から四分の一くらいのあたりまで南下して、そこそこ背の低めな集団の後ろについたのが10時前くらいだったでしょうか。これならフロート上の選手はばっちり見られそうだし、うまくすれば写真もちゃんと撮れるんじゃないかとわくわくわく。あとはラジオを聞きながら10時半のスタートを待つばかりとなったのでした。
──ところがどっこい!
10時過ぎくらいから時折ぱらりぱらりと落ちて来ていた雨粒が、スタート時間を目前にしてぱたぱたと大粒になったかと思うと、あっという間に本降りに。傘は持ってきていたものの、既にぎっしり埋まった沿道の人込みの中では差すに差せず、とりあえず上着を頭から被って凌ぐのが精いっぱいでした。年輩の人なんかは割と早々に音を上げてあちこちで傘を広げてもいましたが、傘から落ちる水滴が周囲の人を直撃するような状態なので、仕方なく遠慮している人がほとんどという感じでしたね。
後から見たニュース番組とかでは「こんな天気にもかかわらず、大変な数の人が集まりました」とかなんとか言ってましたが、何のことはない。集まった時点では雨はもう上がるんじゃないかという気配だったのだよ! そして来ちゃったからには今さら引っ込みがつかないっていう人が大半だったに違いない!(笑)
そんな中、市役所前ではセレモニーが始まりまして、ラジオで星野監督最後の挨拶を聞いてやっぱりじ〜んと来ちゃったりもしてたのですが、パレードが出発してから私たちのいるあたりに到達するまでの20分ばかりが長かったです。…ちょうど私の右後ろにいたオッチャンの傘から滴る水が、背中まん中ど直撃だったんだもん〜(泣)。雨は仕方ないけどこれはちょっと勘弁してくれーって思ってました。うう。
それでも遠くの歓声が次第にこちらへ近付いてくるに従って、だんだんと周囲も自分もテンションが上がり、否応なく熱気に包まれる感じになってきましたです。そして背の高い人の口から「来た来たっ!」という声が上がりはじめると共に、皆が自然にぱたぱたと傘を閉じていくのが嬉しかったですね。本当に、みんなで揃って楽しもうという気持ちで一体になっている感じがありました。結構、『阪神ファン』というといかにも常識外れで傍若無人ぽい報道ばっかりされてますけど、普通一般のファンってだいたいこんななんじゃないかなあ。──ともあれ、そんな熱っぽい一体感の中、ついに人波越しにフロートが見えてきたのであります。
おおおお、星野監督がこっち側だーっ!(歓喜)
道の反対側に陣取っていた人達には申し訳ないですが、これだけの思いをして待った甲斐があった!と、本気ですっごく嬉しかったです。遠目にも、大層感慨深げで穏やかないい顔をしてらしたのがすごく印象的でした。もう周り中悲鳴のような「ありがとうーーー!」の大合唱で、私も夢中で手を振ってしまいましたよ。
そして二号車三号車と続く中、選手はそれぞれ飛び跳ねたり手を振ったりしながら皆満面の笑顔だし、観衆からは各選手の名前を呼び掛けながらやっぱり「ありがとう!」の大声援。興奮の中フロートが去っていくのはあっという間だったのですが、すごく良かったです。感動〜。
その間雨足は強くなる一方で、ほとんど叩き付けるような降りにもなっていたのですが、もうそんなの関係ないもんね! やっぱり行って良かったよーーーーっ(><)
と、そんな大興奮も最後のフロートが通り過ぎた瞬間にさあっと引いて、群集のほとんどは余韻も何もなくさくさくと引き上げにかかったのでした(笑)。
やれやれようやく傘が差せる。雨具代わりにずっと被っていた上着は、すっかりぐっしょり水を吸って重たい重たい。
まあ興奮の名残りが残っているうちはさほど寒さも感じなかったのですが、うちに辿り着く頃にはそろそろぞくぞく寒気もしてきましたので、帰宅早々前夜の残り湯をあっためて長々とお風呂に入りました。思わず「極楽…」とうめいてしまいましたことよ(^^;)
なんでも御堂筋パレードだけで40万人くらいの人が来ていたそうですが、風邪ひいちゃったという人も多いんじゃないでしょうか。えーっと、どうぞお大事に…。
でもいい経験でしたよ。ほんとに、行っておいてよかったです。雨が本降りになってからは写真も早々にあきらめちゃったのですが、大雨の印象と共に長く記憶に残ることは間違いありません。いい思い出になりましたわ。
これで20年は「あの時のパレードは大変でねえ〜」と語れるネタができました!(笑)
(11/4/03)