Life Goes On

 
 ★ バラの香りのごま石鹸?

 うちの近所の細い通りに、創業120年を超えるという老舗のごま問屋さんがあります。引っ越してきて割とすぐ、ひょんなことからここのすりゴマのファンになりまして、以来ごま関連の商品といえばここへちょこちょこ買いに行くようになりました。
 店鋪というよりはいかにも家族でやってます〜という雰囲気の小さな事務所の一角に、取り扱い商品をちょこっとずつ並べてあって、普通の個人客にも卸値で小売りしてくれるのですね。
 ごまドレッシングとかごまクッキーとか色々手広くやっていて、どれもすごく香ばしくておいしいんですよー。前にここのごまペーストをベースにごま豆腐を手作りしてみたのですが、もう絶品v そんじょそこらのごま豆腐なんて全然かなわないねこりゃ!というレベルの味で、大満足でしたわ♪

 さてこちらのごま屋さん。ごまそのものだけでなく、ごま関連のサプリや雑貨も作ってまして、その中に「ごま石鹸」なる商品もあるのですね。以前朝のローカル情報番組で紹介されてて、「石鹸にごまー??」とか思っていたのですが。(後で聞いたら、ごま油を使った石鹸というのは割と普通にあるらしい。知らなかったな〜)
 先日実家の親に頼まれていろいろ買い込んでいた際に、テレビで見た覚えのあるご主人が珍しく店鋪の方にいらして、買おうとしていたごまペーストについて「これは最近『どっちの料理ショー』で使ってもらってから人気なんですよー」とかあれこれ語りまくってくれたのですね。なので、「そういえば、ちょっと前ですけど『ごま石鹸』の紹介でテレビに出てましたよね?」と言ってみたら、「あ、あれ見ましたー?」と軽く照れ笑いの後、よかったら試しに使ってみませんかと小サイズの石鹸をオマケにつけてくれたのでした。おお、ラッキ〜。
 テレビで見たときは「やっぱりごまの香りがするんだろーか…」などと思ってたんですが、実際の商品は意外やおシャレなバラの香り。へぇ?と思って見てみたら、ゴマ油だけでなくローズヒップオイルと薬用炭配合とある。なるほどこの黒いのは黒ゴマってわけではなくて炭の色だったのか(^^;)。そういえば炭入りの石鹸ってのも最近たまに聞くもんね。ローズヒップ油ってのも「お肌によい」とか聞いたことくらいはあるぞ。ふぅん。
 ──で、試し始めて数日。
 なんとなーく肌の調子がいい──ような気がする。そこはかとなーくしっとりつるつるというか、洗顔後の基礎化粧品を塗り塗りしている際の感触が改善されてる──ような気がする。
 …ちょっといいかも……v
 結構しっかり香りつきなので、無香料でないとちょっと…という人には向かないかもですが、私は割と好きでしたねこれ。泡立ち感もいいし、洗い流した後のつっぱり感もないし、こりゃもう普通の洗顔フォームからこの石鹸に切り替えちゃってもいいかも。いやー商売うまいなご主人〜(笑)

 そんなこんなでこのごま屋さん、やっぱりちょこちょこ贔屓にしてしまいそうです。

(5/12/05)




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 ★ クローバーを蒔いてみた

 むかーし昔、私が小さかった頃のある期間、うちの実家の庭は一面みっしりクローバー畑状態でありました。今思えば、親があの家を建てた当初はまだ庭にお金をかけるゆとりがなく、芝生を貼る代わりにばーっとクローバーの種を蒔いたということなのでしょうが、当時5〜6歳そこそこだった私にとって、「おうちで花飾りをつくったり四葉を探したりできる」というのが、それはそれは嬉しく楽しくちょっぴり自慢なことでもあったのでした。
 その割にあんまり四葉を発見したぞというような記憶はないのですが、本の間に押し葉にしていたことも一度や二度くらいはあった筈なので、多分見つけていたんでしょうね。ひょっとしたら、母や兄が見つけてくれたものを押し葉にしていたものかも知れませんが。
 それはそれとして、一面のクローバーの中に座り込んで遊ぶこと自体はとっても好きでしたし、今でも野原でふとあの白い花を見かけたりすると、じんわりそこはかとなく郷愁を誘われます。クローバーの花を好んでいたものか、庭中シジミチョウがいっぱい飛んでいたことも懐かしい思い出ですね。

 そんな幼少期の思い出もはるか遠くなった昨今だったのですが、先日近所にできたモールのオープニングイベントでクローバーの缶入り栽培セットをもらい、超久しぶりにクローバーが身近へとやってきたのでした。(オープニング期間中に何度も行ったので、結局3つももらってきちゃったv/笑)
 この栽培セット、赤・ピンク・白のどれかの種が入っていて、どの色が咲くかは咲いてからのお楽しみv というものなのですが、開けてみたらば明らかに一つだけ種の色・大きさが違うものが混じってました。きっと残り2つは一番多いであろう白で、この一つが赤かピンクってことなんでしょう、多分!
 早速種を蒔いて窓際に置き、霧吹きでせっせと水やりすること数日。まだかなどうかなと待つほどのこともなく、にょきにょき芽が出てあっと言う間にかわいい二葉がみっしり。更に数日後には、本葉らしきものもにゅにゅーっと伸びてきましたよ♪ 一つだけ違う種のものは少し遅れて発芽したのですが、そちらも二日遅れくらいで無事に本葉がにゅにゅーっと…。
 ──って。
 あのぅ、クローバーって普通三つ葉じゃないんですかあ??? この本葉、なんだかやたらに長ーい茎の上にぽちっと一枚葉っぱがくっついてるだけなんですけどーっ?
 うーんうーん、これでいいのかこのクローバー。ひょっとして私がなんか悪さした!?

 …と、ここ数日一人で悶々としていたのですが、本日よっく観察してみたところ、最初に伸びてきた「本葉」とはまた別に、二葉の間からちまっと小さな本葉が顔を出してきておりました。
クローバー
種蒔きから12日目

 ああ、これよこれ。良かった、今度はちゃんと3枚ついてるっぽいわ。
 いやぁ知らなかったなーっ。クローバーって種から蒔くと、まず最初に一枚だけ葉っぱが出て来て高い位置で自己主張をしてみせるんですね! クローバーには親しんでいたつもりでしたが、そんなの全然知りませんでしたよ。
 まあ考えてみれば、クローバーなんてもともと雑草みたいなもんですし、地面にこぼれた種から芽が出た時に他の草の陰になってたら、充分な光を得られませんもんね。ほんとの本葉が出る前に、まずは日光ゲットだぜ!という役割のものが高ーい位置までひょろひょろ伸びるというのは理にかなっているのかも知れません。(この辺は完全に想像。でも多分きっとそういうことなんだろうと思うなあ!)
 うーん、奥が深い。

(6/8/05)




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 ★ ホタル舞う

 都会育ちか田舎育ちかと言ったら、多分「準都会育ち」ぐらいの範疇に入るのであろう私にとって、小さい頃になんとか近所にギリギリ残ってた田んぼでザリガニ釣りやオタマジャクシすくいぐらいした経験はあるものの、ホタルというのは「本やテレビで見るもの」という大変に遠い存在でありました。
 そんな私が初めてホタルを見たのは、最初の渡米でテネシーの田舎都市に住んでいた頃。車で二、三十分くらいの郊外にあったバトルフィールドパーク(南北戦争のだだっ広い古戦場をそのまま史跡公園にしてある)に、7月4日の花火コンサートに行った際のことでした。
 ただの野っぱらに組まれた野外ステージでオーケストラがぶんちゃかぶんちゃか演奏しているのを、手持ちの折り畳み椅子などを持ち込んでビール片手に聞きながら勝手に涼むという大変ローカルでのどかなコンサートだったのですが、そんな中、暮れ行く夏の夕べの薄明かりの中にふと何か緑色に光るものがちらりほらりと飛ぶのが目に入り、えええ?と思ったらそれがホタルでした。
 多分日本のホタルとは種類とかが違うんだろうと思いますが、なんだかやたらに長っ細くて、垂直方向にツンツーン、ツンツーンとリズムを取って飛び上がっては漂うという感じの飛び方をしていたのが妙に印象的でした。どこかには小川くらいあったのかも知れませんが、でも別に沢の近くというほど水辺でも何でもない普通の野原でホタルがいっぱい飛んでるというのが意外で、すごくびっくりしたのを覚えています。
 そんなわけでホタルというと、しっとり幽玄な和の情緒よりも、威勢よいマーチと空砲と花火の中のアメリカーンなお祭り気分のイメージの方が先に立つようになっちゃってたのですねー。あははは、風情も何もないな!(笑)
 そのイメージが再びがらりと塗り替えられたのは、OVA下巻のあのオスアンデートシーンですわv もうすっかり「ホタルと言えば森の湖v ロマンティックでドラマティックな光の乱舞vv」というイメージで上書きされまして、蛍イコールオスアンラブラブうっとりな世界に速攻直結するようになってしまいました。いやー相変わらず実に単純ですねー。

 こうなると、ホタルが見られるスポットというものが、自分の中でがぜんポイント急上昇。去年まではそういう場所があると聞いても「へー」としか思わなかったのに、今年は春からずっと心の中で悶絶しつつ、時節の到来を待ちに待っておりましたとも!
 ──そのスポットとはずばり、新梅田シティ 中自然の森。JR大阪駅北側のはずれにぽつんと建つ超高層ビルの吹き抜け中庭部分に作られた、滝のある人工の森であります。この場所ではもう十年も前から初夏のこの時期にホタルの放流を行っているのだそうで、ローカル情報番組などでは毎年ちょいちょい取り上げられていますから、大阪ではご存知の方も多いのではと思います。
 ただここって、中心街から離れている上にアプローチの方法がわかりにくく、結構遠回りで不便な場所なもので、これまでは別にわざわざ行こうとまでは思わなかったのですね。それが今年は、「滝の流れ落ちる森の中のホタルっ!!」と思うだけで、もう天にも舞い昇る心地(笑)。人間てのはつくづく現金にできているものであります。
 でもこの時期の関西地方って、充分に暗くなるのが夜8時くらいなんですよね。そのためだけに出かけていくにはいかにも中途半端だし、さてダンナをどう言いくるめて連れて行くか…と考えあぐねていた折も折、オスアニストなお友達が東京から遊びに来られることになったのでした。
 おうっ、なんて図ったようなタイミング! これはもうご一緒するしかありませんがな!! いやーやっぱりこういうものは、一般人な顔をしてダンナと出かけていくよりも、同好の士と共にきゃあきゃあこそこそ盛上がりながら楽しむ方が百倍おいしいですからね〜v

 そして昨日、そろそろ夜の帳が降りてきた8時頃。オスアン妄想でパンパンの自称17歳オトメ二人連れは、うきうきわくわくどきどきしながら「見れるかなー」「見れたらいいですねーv」と、この森へ足を踏み入れたのでありました。
 ここでホタルが見られるのは6月上旬から中旬という話だったので、正直な所もう最後の方ギリギリかなあとの危惧がありまして、「2〜3匹でもいいから見れたら満足。あとは妄想で補完よ!」という気構えで臨んだのですが。
 うわーん、思ってたよりずっといっぱいいるよーっ、光ったよ光ってるよ光の尾を引いて飛んでるよぉ〜〜〜〜!!!(感涙)
 そこの葉裏でチカリ、ここの枝先でチカリと光り始めた瞬間から、すっかり気分は森の湖。見る間にあっちでもこっちでもチカーリチカリとゆっくり静かに明滅を始め、時折流れの上をすいーっと光りながら飛ぶ奴が出てくる頃には、きゃーきゃーどうしましょーっと心臓バクバクです。
 蛍の舞い飛ぶ闇の中、背後には流れ落ちる滝の音。水の流れを見下ろすその足元の茂みには、甘い香りの白い花。頭の中にはもうあのBGMがエンドレスでかかり、周りの人垣は全て森の木立に置き換わり(笑)、見つめ合う騎士と天使の幻が見えましたわ〜vvv
 しかもラッキーなことに、すぐ目の前の石の上にとまっている奴が一匹おりまして、ごくごく間近でその点滅を見つめるなんてこともできちゃったのですよ、あああああ。(何やら妄想の嵐が吹き荒れている模様)

 はあぁ、いいもの見ちゃったわあ〜。…本当に行って良かった………v

(6/18/05)




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 ★ トムヤムクンもどき

「6月なのに真夏日」ということそれ自体には、もうあまり驚かなくなってしまった昨今ですが、でもこうも連日どっしりべったり暑苦しい日が続くと、ここから3ヶ月(下手したら4ヶ月?)こんなんかぁーと気が遠くなる思いです。あああ。
 こういう時にはやっぱ暑いところの料理でしょう!と、先日からゴーヤチャンプルーだの熱々のフォーだのを作って食べてます。でもって、フォーを作ったときに買った香菜がまだ半分くらい残ってたもので、唐突によしトムヤムクン作ろうと思い立ったのでした。
 とはいうものの、私トムヤムクンてあんまりまともに食べたことないのよね。でも語源的にはどうやら『トム=煮る/ヤム=混ぜる/クン=エビ』てことらしいので、要するにエビ入りごった煮スープをただ適当に作ったって「これはトムヤムクンだよ〜ん」と言い張ることはできるに違いない。…いつもながらほんとにいい加減だこと、おほほ。
 一応は手持ちの料理本に載ってた「タイ風シチュー」とか、検索でざくざく引っかかってきた「トムヤムクン風スープ」などのレシピを参考に、家にあるものだけで場当たり的というか体当たり的というか、まあそんな感じで作ってみましたよ。
 冷凍庫やら冷蔵庫やらをがさがさあさって集めてきた材料はこちら。

 普通サイズの冷凍ブラックタイガー8尾
 やや小さめの鶏モモ正肉2枚
 中途半端に残ってたちっちゃい冷凍スズキ2切
 しなびかけのシイタケ大2枚
 残り物の香菜一束
 ショウガひとかけ
 ニンニクひとかけ
 鷹の爪の輪切り
 顆粒タイプの鶏ガラスープ
 ナンプラー
 卓上タイプのレモンジュース


 …いやあ、あるもんですねえ(笑)。これだけあれば、それなりにそれっぽいものはできるに違いない。てなわけで、「適当にやってみる」をコンセプトにトムヤムクン初挑戦ですー。

 適当な鍋に適当に水を入れ(多分カップ5〜6杯くらい?)、薄切りにしたショウガと鷹の爪を適宜放り込んで火にかけ、鶏ガラスープを溶かしながら煮立てつつ、その鍋の上でエビの殻を剥いては殻だけそのままゆでちゃいます。(エビ本体の出番はまだなので生のまま待避)
 しばらく煮てエビの殻からダシが出ただろうと思われるくらいで一旦火を止め、ざっとザルでこしてからエビの殻(特に足のあたり)をごりごりスリコギで潰してエキスを絞り出す。別におたまでぎゅーっと押さえて絞るくらいでも充分なんでしょうが、なんとなく料理人ぽいことがしてみたかったのよ(笑)。
 で、こしたスープをまた火にかけてニンニクの薄切りを放り込み、煮立ったところへ一口大に切った鶏肉を加えて、時々思い出したようにアクをすくいながら煮込むこと20分。そこへ先ほどのエビ本体とスズキと軸を取って四つ切りにしたシイタケを加え、更に10分ほど煮てから味見。──おおー、結構それなりに旨いスープができてるじゃないのーvv
 で、やっぱりタイ風というからにはナンプラーも入れなきゃね。なきゃないでも構わないくらいいい味は出てましたが、ちょっと加えたらやっぱりそれらしい味わいになりました。辛みがちょっと足りないかなーと思ったのでここで鷹の爪を少々足してやり、レモンジュースは好みに応じて食卓で加減してもらえば良かろうと、少量加えるだけにしておきました。あと、香菜は加熱するとあの香りが飛んじゃうので、供する直前にこんもり盛ってできあがり。うはは、超かんたーん♪
 エビの殻を煮てダシをとるのが手間といえば手間かもですが、普段でもかつおぶしでダシを取ってるので大して面倒とも感じなかったです。あとは材料放り込んで煮るだけだし、煮てる間に付け合わせの野菜炒め(今回は夏らしくズッキーニとにんじんとモロヘイヤv)もできちゃったし、すごいお手軽料理でした。感覚的には豚汁作るのとあんまり変わらないくらいかな。
 そりゃ本格的にやろうと思ったらきっともっとすごいものができるのでしょうが、家庭料理ならこんなもんで充分。ちょっとピリ辛でちょっと酸味があって香菜たっぷりエスニック〜な「トムヤムクンもどき」を、存分に堪能いたしました(=^^=)

 よーっし、これでオスカー様の好物をいつでも作って差し上げられるわーvvv (結局それか)

(6/30/05)





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