パーンミニ知識


パーンに関するちょっとしたあれこれを集めてみました。
参考文献は、"THE DRAGONLOVER'S GUIDE TO PERN" と、『パーンの竜騎士』シリーズ全般です。



 
 ☆パーンの味(その1) 「クラ」

 竜騎士シリーズを読みながら、パーンの人々が日常飲んでいるクラについて、一体どんなものだろうとよく想像したものです。
「竜の夜明け」によると、どうしてもコーヒーの木が根付かなかった惑星パーンにおいて、代用コーヒーとして飲みはじめられたものだとか。元々パーンに自生していた灌木の樹皮を乾燥させて挽いたもので、好みで甘味料などを加えて飲まれているようですが、それって一体どんな味なのか…??
 ここに、地球上でその味を再現するためのレシピをご紹介しましょう。


<材料> 細かく砕いたチョコレート     大さじ2杯分
     ココア(甘くないもの)      1/2カップ
     シナモンパウダー         小さじ3/8
     インスタントコーヒー       小さじ1杯
     ナツメグ             ひとつまみ

[1] 上記の材料を混ぜ合わせる。
[2] カップ一杯につき小さじ2〜4杯分に熱湯を注ぎ、よく混ぜる。(ホットココア程度の濃さに作る)


 試してみたところ、なるほどこれをコーヒーの代用とするには少々厳しいものがあるかも知れないけれど、慣れたらクセになる味だと思いました。
 割とスパイスが効いているので、不慣れな方には砂糖などを入れた方が飲み易いかも知れませんが、熱いうちは結構そのままでもいけます。でもマグに残ったクラを飲み干すのは、苦いし渋いしあまりおいしいものではありませんね。どうしても底に澱が溜まりますので…。
 冷めたクラもあまりおいしいものとは言えないです。やはりクラはいれたての熱いものを頂くのがよろしいかと。
 ココアが体にいいと流行ったことがありましたが、クラも案外、通な大人の飲みものとしてお勧めかも知れません。興味のある方は一度お試しあれ。(上のレシピで、だいたい4〜5杯分はできます。)



 
 ☆パーンの味(その2) 「泡菓子」

 御存じピイマアの大好物、泡菓子です♪
「泡菓子」という訳語から、本体がカルメ焼きのようにぶわーっと膨れていて、そこに甘〜いフルーツソースがたっぷりかかってベタベタ…というようなものを想像していたのですが、実はその正体はシナモン風味のブルーベリーパイであるらしい。
 一瞬はええっそうなの?と思いましたが、原文では "Bubbly Pie"──どうやら焼き立ての時にフィリングがブクブク言ってる様子からついた名称であったようですね。なるほど納得…(^^;)
 試したい!という方、レシピはこちらです。この作り方で、「市」で売られているサイズのものが12個できます。(パイ皮のレシピもあるのですが、市販のパイシートで十分なので省略しました。)


<材料> ブルーベリー   2カップ半(できれば生。でも冷凍ものでも可)
     グラニュー糖   1/2カップ
     シナモンパウダー 小さじ1/8
     レモン汁     小さじ1
     バター      大さじ1(5mm角くらいの小片にしておく)
     パイシート    2枚(大きさによっては3枚くらいいるかも?)
     溶き卵      1個分

[1] ボウルにブルーベリーと砂糖、シナモンをいれて、手でざっくりと混ぜ合わせる。混ざったら、上からレモン汁をふりかける。
[2] パイシートを型で抜いて7cm大の円を24個つくる。(面倒ならば四角に切っても可)
[3] スプーン2〜3杯分のフィリングを円の真ん中にこんもりと盛り、バターの小片2つくらいをのせて、周囲に溶き卵を塗る(糊の役目)。
[4] 別のパイ皮を3にかぶせ、端をしっかりと押さえてくっつける。これを怠ると、焼いている間にフィリングが流れ出すので注意!
 更に、端をフォークの先で押さえてぐるりと周囲に模様をつける。同様に、あと11個作る。
[5] 好みで、上にシロップ(水1/4カップに砂糖大さじ1〜2を煮詰めたもの)を塗る。
 これは残った溶き卵を塗ってもいいでしょう。シロップを煮るより、早くて楽です。
[6] ナイフで上部に3本ほど切り込みをいれ、200℃に暖めておいたオーブンで20分〜25分焼く。このとき天板にクッキングシートを敷いておくと、万一フィリングが流れ出ても後始末が簡単。
[7] 焼きあがったら、熱いうちに供する。


 これは、はっきり言っておいしいです。「ブルーベリーにシナモン!?」と思う向きもありましょうが、騙されたと思って入れてみて下さい。案外シナモン風味いけるじゃないvと、意識が変わること請け合いです(笑)
 冷めても十分いけますが、やはりこれはピイマア君おすすめの通り、オーブンから出したばかりのまだ泡がぶくぶくしているくらいのものにかぶりつくのがうまい! ただし、火傷には十分注意して下さいね。
 生のブルーベリーが手にはいるようなら、是非お試し下さい。何回かに分ければ、オーブントースターでもできますよ。



 
 ☆パーンの味(その3) 「肉汁」

 …随分な表現のようですが、本編でそう訳されてますので…(笑)。まあ要するにシチューです。牛肉で作るとよいでしょう。
 大巌洞の下ノ洞窟では、常にこんなのが大鍋にかかっていて、好きな時に食べられ るようになっているみたいです。

<材料> 牛シチュー用  500〜700g(2〜3cm角に切る)
     小麦粉     大さじ3
     バター     大さじ3
     ニンニク    一かけ(荒いみじん切り)
     玉ねぎ     大1/2(一口大に切る)
     トマト水煮缶  400gくらいのもの
     水       2カップ
     じゃがいも   小4個〜中2個(皮をむき、大きければ切る)
     にんじん    小1本(5mm〜1cm幅にスライス)
     セロリ     2本(2cm長さに、斜めにスライス)
     コーン     1カップ(冷凍でも、缶詰でも可)
     ローリエ    1枚
     マスタード(粉)小さじ1/4
     パセリ     適宜
     塩・コショウ  適宜

[1] 肉に粉をまぶし、バターで炒める。表面の色が変わったら塩、コショウして、玉ねぎ、ニンニクを加える。
[2] しんなりしたら、トマト缶(汁ごと)と水を加え、トマトは木杓子やスプーンで荒く砕いておく。さらに、じゃがいも、にんじん、セロリも加える。煮立ったらフタをして火を弱め、時々混ぜながら30分煮る。
[3] コーンを加え、スパイス類を入れて、味をみてととのえる。(この時コクが足りなければ、固形のブイヨンなどを加えてもよいでしょう。)
 再び煮立ったら、弱火にして15〜30分煮る。
[4] 肉や野菜が柔らかくなったら、フタをとってさらに15分ほど煮込み、とろりとしたらできあがり。


 「パーンの味」というよりは、単に普通のアメリカ家庭料理じゃん?という感じですが、これはこれでおいしかったです。セロリが苦手な方は抜いてもかまわないでしょう。
 トマトの酸味がきいていますので、割と夏向きな味だとも言えます。夏バテ対策にいかがでしょうか。



 
 ☆パーンの通貨 「マルク」

 原文ではMark。訳語では「マルク」となっていますが、恐らく単に「マーク、印」の意でしょう。

 通常「市」における取り引きにはマルクが貨幣として用いられています。 マルクの素地は木製で、無地のものをレモス城砦で生産しており、主な城砦および主工舎において、各城砦や工舎の印とその価値とを押印するという形で造幣されています。
 押印のためには、鍛冶師ノ工舎で作られた特別の機具が必要であり、さらに押印後に意図的にキズが加えられることにより、偽造は困難なものとなっているということです。 印のデザインそのものも大変複雑なので、正規の機具なしで複製をつくるのは難しいとされています。
 需給バランスをとるため、また、擦りへった古いものと交換するために、毎巡年多くのマルクが生産されています。

 マルクには、1/32から始まって1/16、1/8、1/4、1/2、1、2、5、10マルクまであり、特に多額の取り引きのために100マルクも少々作られていますが、一般に流通する類のものではないようです。
 マルクには「32」「8」「2」などの数字のみが押印されており、その数字の上に線が引いてあれば、そのマルクは1マルク以下の小額貨幣であることを示しており、線が数字の下に引かれていれば、それは額面通りの価値を持つことを示しています。
 通常一番小額の1/32マルク玉一つで、泡菓子6個が買えます(ピイマアは9個せしめていましたが/笑)。
 楽器は普通2マルクから、早駆け獣は9マルクから。早駆け獣の鞍は、古い革を使った安物なら3マルクくらいですが、城砦ノ太守のための特注品となると12マルク以上はします。

 1マルクでどれほどのものが買えるかについては、実際には各巡年の収穫期に、商人、工舎ノ長、城砦ノ太守が集まって調整の場を持ち、翌巡年分の価値について決定しています。
 豊年には装飾用の帯が2マルクとなる、ということなので、メノリが火蜥蜴の留め金つきの帯の代金として2マルク玉を差し出そうとしたというのは、まず順当なことだと言えるでしょう。





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