Life Goes On

 
 ★ 学習しろ… 

 ………また、やってしまった………(涙)
 …そしてまたかぼちゃだ……………。
 ちょっとは学習しろ、大庭〜〜。

 ええと、ですね。一体何をやらかしたかというと、かぼちゃの皮をむいてて手が滑り、ざっくり指を切っちゃったのですわ。うっうっ、全く何年主婦やってるんだ。そして何度かぼちゃで怪我すりゃ覚えるんだ。我ながら情けないことよ〜。
 いや、そりゃ私だって何度も何度も「ぎゃ〜、やっちゃった〜〜〜」という目に遭っているうちには多少は警戒するようにもなってますし、一応最初に軽くチンして柔らかくしてから切るようにはしてるんですが。
 でも長く電子レンジにかけすぎてもそれはそれで問題あるし、今回も「こんなもんだろう」と適当に取り出してピーラーで皮をむいてたのですわ。そしたら、おおむね楽々むけていたのに、一箇所でかつんと固いところに当たりまして。
「うっ、この感じはマズい!?」と思った次の瞬間には、見事に滑ってざっっっくりと………。ひ〜〜〜ん、情けないですぅ。

 少々の血を見たくらいじゃ別にヘーでもないとはいえ、やっぱり痛いことは痛い。しばらくズキズキと指先で脈が取れるような感じであったのも気持ち悪い。しかも今回ちょーっと爪の方までイッてしまったので、これは長引くかも。うるうる。
 うーむ、ピーラーとはいえ勢いがつくと侮れないわ。曲がりなりにも刃物を持ったら、やっぱし気をつけなきゃいけませんな〜〜〜。反省。

 ま、何が救いかって言ったら、被害に遭ったのが左手親指の先だったってことかな!
 いわゆる「親指シフト」でもないことだし、全然キータイプの邪魔にはなんないもん(爆)
 ──いやあ、よかったよかった(よくないって)

(10/3/01)




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 ★ 秋の匂い 

 確か去年も同じような時期に「昼は冷房夜は暖房」という雑記を書いたのですが、今年もやっぱり夜には暖房が入るようになりました。
 じわじわ季節が変わってゆくなら別に暖房を入れるほどでもない気温なのですが、あまりに変化が急激だと体がついていけずに体調を崩すので、とっととエアコンのスイッチを「暖房」に切り替えちゃうのです。

 その年最初の暖房が入る時って、ヒーターのとこに溜まっていたホコリが焦げる為でしょうか、なんだか香ばしいような匂いが家中に漂います。
 初めてその匂いを嗅いだ時には「えっ、アイロンつけっぱなしだった?」と焦り、アイロンではないとわかってからも「何が焦げてるの〜〜〜〜」と家中をうろうろしてしまったものですが、さすがに何回も経験していると「あー、秋になったなあ」と、これはこれで一つの風情として感じられてしまうのでした。
 以前は「秋の匂い」といえばキンモクセイと、それから運動会の日だけ食べさせてもらえたなって記憶と直結する青いみかんの香りだったのですが、今やすっかりこの焦げ臭い匂いが「秋の匂い」になっちゃいました。

 でもって、この匂いを嗅ぐとアップルサイダーが飲みたいなあと思う大庭なのです。
 テネシーに住んでいた頃は、山の上にめちゃめちゃおいしいホームメイドのアップルサイダー屋さんがあって、山道を走ってでも必ず買いに行っていたものですが、今はちょっと味わいの薄い大量生産ものしか手に入らなくなっちゃってちょっと寂しいのね。
 それでも多分次に買い物に行った時には、一番小さな奴をつい買ってしまうんだろうなって思うのでした。

(10/8/01)




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 ★ おいしい誕生日♪ 

 13日の土曜日は、大庭の誕生日でした。
 この年になると、別に歳をとること自体は単純に嬉しいばかりでもないんですが(とはいえさほど抵抗あるわけでもないケド/笑)、それでも私は「誕生日は自分で楽しくしなくてどうするのさ!」という信念を持っておりますので、今年も思い切りワガママにエンジョイさせてもらっちゃいました。

 大庭はそこそこおいしいものが楽しく食べられればそれで幸せ〜というお手軽な女ですので、誕生日のメインはやはり食べることに尽きます(笑)
 今年は土曜にあたったことでもあり、まったけと上等のステーキ肉を買ってきてバルコニーでダンナに焼いてもらって食べようっと♪と、ずっと前から楽しみにしてたのですが。
 ところが当日は一日中大層な土砂降りとなってしまいまして、ちょっとこの中で火をおこして肉を焼くのはしんどいなーということに。急遽、お昼ご飯を外でたらふく食べてきて、晩はダンナにパスタか何かを簡単に作ってもらおうということに相成ったのでありました。
 そして繰り出したのが「日本食食べ放題」と謳ってはいるものの、ちょっぴり「なんちゃって日本食」な雰囲気のバッフェ(=バイキング)。それでもまあまあ許せるレベルのスシと、日本のコンビニで売ってるレベルのケーキがあり、なによりカニが食べ放題というのが嬉しかった!(大庭はカニ好きv)
 さんざん食べまくった末、「誕生日当日だと証明できる人は無料になります」との案内に気づいたおかげで私の分は結果的にタダ食いができまして、なんだか二重においしかったです(爆)
 満足しきって帰ってきて、晩ご飯はダンナ謹製イカ入りペペロンチーノv 安くてうまいスパークリングワインを開けて、ほろ酔い気分な幸せ誕生日だったのでした♪

 さて、明けて日曜はすこーんと抜けるような秋晴れに。雨天順延となった「炭焼きステーキ&まったけ」をやるのにうってつけの天気となりましたので、やっぱりうまうまと思い切り楽しんでしまったのでした〜〜〜v
 ふっふっふ、肉はやはり炭焼きに限る♪ そして多分カナダ産の結構立派な松茸が二本♪♪
 せっかくだから一本は焼いて、一本は松茸ご飯にして頂きましたvvv めちゃめちゃおいしかったです〜(=^^=)
 いわゆる「松茸ご飯の素」ではなく、生のまったけを使って自分ちで作ったのは初めてだったんですが、めちゃくちゃおいしくて感動。「くーっ、日本人でよかった!」と本気で思いましたわ(笑)。

 そんなこんなで、雨のおかげで連日すっごくおいしい思いができた、よい誕生日週末でありましたv
 あー、幸せvv(…やっぱお手軽だわ…)

(10/16/01)




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 ★ 薔薇とアンジェ 

 "Stop and smell the flowers"という表現があります。たまには一休みする心のゆとりを持ちなさいよ、というくらいの意味でしょうか。
 引っ越し準備のあれこれもしなくちゃなんですが、一方で残り少なくなったアメリカ生活も楽しまなくちゃね、というわけで、片道4時間かけてダラス近郊のタイラーという町までバラ園見物に行って参りました。

 タイラーは「Rose Capital」との別名を持つ、バラで有名な町です。先週末にはバラ祭りもあり、町のお嬢さん方の中から「バラの女王」を決めて(要するにミスコンですね)、大々的にパレードなどもしていたみたいです。
 この町の一角に大きなバラ園&ミュージアムがありまして、バラ園の方は入場無料で一般に開放されてるのです。以前にも一度訪れたことはあったのですが、その時はちょっとだけ時期はずれだったようで、もう一度今度は満開時期に訪ねたいものだと思っていたのでした。

 期待通り、今回は本当にお見事でした!
 「テキサスの黄色い薔薇」という有名な歌があるためでしょうか(元々は映画「拳銃家業」の大ヒットした主題歌なのですって。Ryokoさん情報感謝ですvv)、立派な黄バラが一番目立つところに配されていたのが印象的でしたね。もちろん赤、白、ピンクにオレンジ、紫と、色も形も大きさもさまざまなバラがこれでもかというくらいに咲き乱れており、実に見応えがありました。
 爽やかな好天のもと、いろんな種類のバラをじっくり眺めてはふんふんとその香りを楽しみ、すっかり命の洗濯な一日となりましたわ。

 同じ木についているものでも、大きく開ききった花よりも半分くらい開きかけのものの方が香りが高かったという印象があります。…でもって、そこで「きゃー、アンジェみたいよね〜〜〜〜っ」とたちまち妄想が走り出してしまうのはやっぱりお約束(笑)。
 これもお約束な行動として、オスカー様なイメージの赤バラがないもんかと思って見て回ったのですが、文句なく「これだあ!」と思えるようなのはなかったですね。(「あ、いいかも」と思った花に「ドリー・パートン」なんて名前がついてると途端に「ダメだあ〜〜〜」という気分になったし^^;)
 オスカーファンの間では有名な「Fireball」が見当たらなかったというのが残念(笑)。でも一通り見て回った中では、どちらかと言うときりっとした印象の大輪の白バラの方が私的にはイメージ合うかなあ〜と思えました。これって要するに、大庭がオスカー様に求めているイメージが、あからさまにわかりやすい情熱よりも鉄壁の自制の下に隠れた熱さってものである為だろうか、なんてことをつらつら思ってもみたりして、それはそれで結構面白かったです。
 当然、アンジェイメージもあれこれあてはめてみながら歩きましたわ。──やっぱり淡〜いピンクの可愛いバラかしら。でもこっちの華やかなピンクも補佐官アンジェなイメージにぴったりね。この黄バラは気高い感じで、女王アンジェならこれがいいかもv──と、これまた楽しかったです。
 紫のバラを見れば、私は速水真澄よりもまずロザりんを連想しますし(笑)、あと面白かったのが「Stainless Steel」というちょっと銀色がかった感じのバラですね。「ゼー様だあ〜♪」と思った次の瞬間、本人はバラなんかに例えられるなんて「ゲッ冗談じゃねー!」とか言いそうだなあと思って、心中ひそかに笑いましたわ。

 いや〜、何を見てもアンジェ世界に連想がつながるのって楽しいなあ!(爆)

(10/22/01)




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 ★ いよいよ 

 11月に入りましたね。
 国際引越第1弾「船便を出す」まであと20日。そして「航空便を出す」&「アパート退去」までひと月です。どひー。
 そしてさらに一週間ほどのホテル住まいの後、ようやく帰国の途に着く予定であります。

 やっぱり大物はお船でどんぶらこと海を渡る関係上、やっぱりどんなにスムーズに行っても40日前後はかかるらしい。で、引越荷物のほとんどはこの船便扱いになります。
 そのあと出立ぎりぎりまで使い、帰国後すぐに必要なものは航空便で送り、ホントのホントに身の回りのものは自分で手荷物としてトランクに詰めて持って帰るわけです。
 もちろん何もかも持って帰れるわけではないので、売るなり捨てるなり寄付するなりという形で、今ある物の半分方は処分していくことになります。
 いやー、この仕分けがめんどいめんどい(^^;)
 何というかホント無駄なものをため込んでいたよなあ〜とつくづく思う今日この頃なのですわ。日本からわざわざ持ってきたのに、一度も使わなかったっていうものがやっぱり山ほど出るわ出るわ。
 これを持って帰ってもまたタンスのコヤシになるのは目に見えてますので、服でも何でもこの際思い切ってばんばん捨てまくっているのでした。…まあ、それはそれでひとつのカタルシスではあるかも知れません(笑)

 でもまあ、なんだかんだ言っても、帰国するということ自体にはほっとしてもいます。
 あれこれおいしいものも食べられるし、リアルタイムでアンジェなものの数々を追いかけられるようにもなるしね(笑)
 それは勿論、「逆カルチャーショック」への心構えというものも当然しておかないとならないし、現実に引越にまつわるあれこれは結構面倒くさいんですが。

 日本に帰ったらまずは数日親元に身を寄せて、いない間に切れていた免許の復活だの何だののお役所関係の手続きをし、出国前に処分しちゃった家電(洗濯機とかね)を急いで購入に走り、そしてあらためて入居先へのお引っ越しです。
 これもやっぱり、「トランクルームに預けてた荷物」→「航空便」→「船便」という順番で受け取る形になるんだな。一回で引越が終わらない。うーん、少しずつ片づけられてお得なんだか、はたまたずるずる続いて面倒なんだか。(面倒な方に一票…)
 あー、電話も復活させなきゃね。マイラインって何だっけ。ネット復帰の為には適当な時期にプロバイダにも申し込みをしなくっちゃ。ブロードバンドは果たして導入できるのか??
 そういや12月って日本は真冬よね。灯油も買わなきゃなんないんじゃん。ああっ、トランクルームに預けてあるのって、すっげぺちゃんこのせんべい布団だわ。うーんうーん、毛布は残して来たんだっけ、なかったら船便がつくまでは親元から借りないと。
 そうそう、帰国のお知らせは年賀状で出すのよね、やっぱり印刷所に頼む時間的余裕はないし、船便が着いたらまずはパソだけ出して一気に自力でプリントか? えーっと、住所録は先にこっちで整理して作っておくとして……あああああーっ、うちの宛名ソフトって、まだ7ケタ郵便番号に対応してない時代の奴だーーーーーっ(泣)

 ……………どう考えても、やっぱり面倒という方が大きいぞ…。

 でもでもそれでもっっっ!
 1/6にはインテックスのイベント行って、アンジェなお友達とオフで会って遊ぶんだもーーーん!!(><)
 今はそれを心の励みに頑張るわ。とほほ。

(11/1/01)




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 ★ 便利だ〜! 

 先週は上の方でごちゃごちゃグチをこぼしたりもしていましたが、結構引越準備は順調に進んでおりまして、なーんだこれなら余裕余裕♪という気分もしてきた今日この頃だったりします。
 どうやら帰国後の落ち着き先も概ね決まり、ぐっと気持ちにゆとりが出てきたせいもあるでしょう。
 で、関西にはあんまり詳しくない大庭は、「どんなトコかな〜〜〜っ♪」と興味を持って、ネットでいろいろと調べまくってみたのでした。

 どうやら8MのADSLにももうすぐ対応する地域らしいし、電話局からも(直線距離だけど)1キロ以内みたい。ラッキーラッキー。
 駅までもすごく近いし、徒歩10分圏内にスーパー3つにコンビニ2つ、ちゃんと大手都市銀行も郵便局もあるぞ、便利だ!(喜)
 わーい、ケーキ屋さんも結構近くに何軒もあるみたい〜v
 本屋もどうやらそこそこの大きさのがあるようだし、何より文庫&コミック中心の古本屋が一軒と、それからHQが割と豊富だと評価されてる古本屋まであるわ♪
 わ、歩いて5分くらいのとこにモスバーガーもあるじゃん。キケンな誘惑だなあ(笑)
 都心部へのアクセスも結構便利だし、こりゃ本気でカーレス生活ができそうだわ。
(そしてその「都心部」にちゃんとアニメイトがあることもチェック済…/爆)

 いや〜〜〜、今さらですけど、ネットって便利ですねえ。
 地図検索サイトも乗換案内も山ほどあるし、適当なキーワードで検索をかければ、個人HPの中に知りたい情報がぽこぽこ転がってるし。
 やっぱりネット人口が増えているからかな、発信される情報の方も、以前に比べると格段に多岐にわたって出てきているような気がします。
 アメリカにいながらにして事前にこれだけの情報がとれるというのは、実に有り難いことですわ。ホントに便利な世の中になったなあ〜。

 はっっ、そうだわ! 近所に回るおスシ屋さんがあるかどうかもチェックしてこなきゃv くるくる〜〜vv

(11/9/01)




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 ★ エダマメ 

 冬の到来も近い季節にいきなり枝豆の話(笑)。
 最近なんだかアメリカで流行っているのかしら…と、なんとなく思うのですよね、「Edamame」。発音としては「イーダマーメー」って感じかな?
 元々こちらの人って結構豆好きだし、日本食レストランとかに行っても積極的に注文しているアメリカ人を沢山見ますので、「あ、好きなんだな〜。そりゃ知ったら好きになるよね、おいしいもん♪」とは思ってました。
 前にJohn Stamos(けんゆーさんが声をあててる「フルハウス」のジェシー役の人)が主演しているドラマの中でも、「ダイエット通」が好んで食べる体によいスナックという扱いで小道具に使われたりしていたので、こりゃ案外流行ってるのね、きっと北東部や西海岸の都会ではデリとかに普通においてあったりするのだわ、なんて思ってもいたのですが。

 しかしさすがに、近所のごく普通のスーパーの野菜コーナーで、パックで売ってるエダマメ見つけちゃったのにはびっくりしましたです。それも、ゆでたものをサヤから出して、豆のみにした状態で売ってるの。(しかもやたらに大量なのだ!)
 確かに、「Ready-to-eat Soybeans」と書いてある。そのまま食べられますよってのがウリなんだとはわかるんですが。でも枝豆って、あのサヤからつるつるっと押し出しては食べるというのが醍醐味のうちなんだけどなあ〜(^^;)
 多分、豆サラダとしてフォークかなんかですくってはモリモリ食べるんだろうけど、風情ってもんがないわよね!と、ちょっと苦笑いしつつ──でもやっぱりなんとなく買ってみちゃった(笑)。
 早速お昼に枝豆ご飯にして食べてみましたが、まあまあそれなりに結構おいしかったです。楽といえば楽でいいかなぁ。食物繊維もとれるし植物性タンパク質だし。
 でもまあ、あんまりこの豆だけをガツガツと掻き込みたくはないかな!
 枝豆はやっぱり生のものを自分ちでいい具合に塩ゆでにして、サヤから押しだしながらちまちま食べるのが一番おいしいよなあ〜と、そんな風に思った午後だったのでした。

 …ところで、グリーンピース嫌いな人って枝豆もお嫌いなのかしら…?(やっぱり結局そこへ話をつなげるのか!)

(11/14/01)




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 ★ 感謝祭の思い出 

 11月第4木曜は感謝祭。ここから元日にかけての約一ヶ月はホリデーシーズンなんて呼ばれてまして、特にクリスマス前後まではなんとなーくアメリカ中がそわそわと落ち着かなくなる季節だったりします。
 感謝祭には自分の親元に行き、クリスマスは連れ合いの親元へ集まる(あるいはその逆)というような伝統を守っている人も結構多いらしいし、単に旅行に出かける人ももちろん沢山いるということで、全米で人々が大移動するシーズンなんだとか。このひと月の間に盆と正月が一度に来るような感じなのかな〜とか思ってますが。
 でもって、感謝祭と言えばやっぱりどどーんと七面鳥の丸焼きを食べるというのが、伝統的な正しい姿であるものらしいです。大抵、メインとしてしっかり詰め物をした七面鳥にクランベリーソース(赤くて甘酸っぱいベリーで作ったジャムみたいなもの)とグレービーソース(こちらは肉汁で作った塩味のソース)を添えて供し、あとはトウモロコシ粉で作ったぼそぼそしたパンやマッシュドスイートポテトやパンプキンパイなんかが出ることが多いかな。南部だけかも知れませんが、死ぬほど甘いピカンパイなんてのもポピュラーかも。

 そしてダンナの会社では、数年前までこの時期従業員全員に七面鳥かハムのどちらかをプレゼントしていました。(今は商品券に切り替わりましたが。)
 で。アメリカに来て最初の感謝祭に際し、うちにも丸々一羽分の、それこそ小山のようなどでかい肉の固まりがやってきたのでした。
 どのくらい大きいかと言うと、直径40センチの中華大皿から微妙〜に片足はみ出るくらい…。いや〜、最初見た時には正直絶句しましたね。「これでも一番小さいのを選んで来たんだけど」というダンナの言が空しく耳を素通りしていくわ。
 とにかくもらって来ちゃったからには料理しなくちゃならん!というわけで、アメリカ人奥様に教えを請うて果敢に挑戦したわけです。
「詰め物にはこれを使うのですよ」と教えてもらった、クルトンみたいな小さな固いパンにチキンブロス(要するに鳥ガラスープだ)を加えてふやかし、みじん切りにした玉ねぎだのセロリだのりんごだのレーズンだのを混ぜて、七面鳥のお腹の中へぎゅうぎゅうと詰め込んで縛り、アパート備え付けの巨大オーブンに放り込んで焼くこと数時間。結構こんがりおいしそうに焼き上がったことは焼き上がったのですが。
 …なにせ上述のように中華大皿からもはみ出すような巨大な鳥を、たった二人で攻略するというのは相当無謀なことでありました…。
 いやもう、食べても食べても減りゃしない。だいたいが基本的にパサパサとした大味な肉であることでもあり、パンパンに詰め物をしちゃったということも手伝って、どんなに頑張っても8分の1くらいを食べるのが精一杯。更には残った七面鳥&詰め物が何ヶ月も冷凍庫の半分方を占めているというような有様に、「来年はハムにしてもらって…」「……そうする…」という会話がなされたことは言うまでもありません。

 ──しかし。
 翌年、ダンナがちょっとひきつった顔で持って帰ってきたハムというのがまた、思い切りでっかい骨付きの、いかにも「塩漬け豚の燻製だっ」と主張しているような代物。足一本というか豚のおシリのところ半分丸々!というような巨大カントリーハムに、またしても「こんなんどおしろっていうの…」な状態に。
 まあハムはハムなんだからステーキとかにして食べればいいだろうと、ぞりぞりと肉を骨から削ぎ分けて焼いてみたのですが、これが思いっきりしょっぱい。ほとんど塩の固まりを食べているようなもので、こちらも早々に音を上げてしまったのでした。(その後、正しいカントリーハムの食べ方というのは、一番外側の塩辛い部分は削いで捨ててしまい、更に塩抜きをして使うんだとか教えてもらったです。うーん、先に聞いておくべきだった…^^;)
 まあそうこうするうちに現物ではなく商品券の形で配られることになり、どれだけほっとしたことか(笑)。その後は、二人で食べきれるのはこれくらいよねと、かわいく鶏一羽に詰め物をして丸焼きにするようになったのでした。

 それでも敗退の思い出ばかりというわけでもなく、すごくおいしい七面鳥料理というものもちゃんと食してはおります。
 6〜7年前、たまたま感謝祭当日から行った旅行先のニューオーリンズで、ほとんどのレストランが休業の中(注:一年のうち感謝祭当日とクリスマス当日だけは、割とメジャーな観光地でもほとんどの施設や店が休業していて、ごく限られた一部のファーストフード店くらいでしか食事にありつけないというのが一般的。)、「感謝祭特別コースのみ」という形で開業していたレストランで食べた七面鳥がおいしかったこと! メキシコ湾岸という場所柄なのか、詰め物の中に牡蠣が入っていてすごく旨味が増していたのですわv
 七面鳥にしてはジューシーだったし、あれはおいしかったな〜♪ あれならもう一度食べたいものだわ。

 ──と思っていたところへ、先日ダンナから「感謝祭にはまたニューオーリンズ行くか〜」との提案が。
 船便を出してしまってほとんど物のなくなったアパートで最後の連休を無為に過ごすというのも淋しい話ですし、これがほんとの最後の旅行ということで、美味しいモン食べに行ってきま〜す♪

(11/16/01)





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